ふるさと納税の増収効果

産経ニュースで、ふるさと納税のニュースが載っています。

“納税”したら黒毛和牛! 佐賀・玄海町ホクホク 前年度比42倍 2014.1.30 02:35

■ふるさと納税人気  「ふるさと納税」を使った九州の自治体への寄付が急増している。都道府県や市町村に寄付をすれば住民税や所得税が減額となる制度の導入から6年。郷土愛の高まり…だけでなく、寄付者に自治体が贈る農産物や魚介類など豪華な返礼品が人気を集めている。

「税金を支払えば高級黒毛和牛がもらえる」。そんなお得感が縁もゆかりもない大都市在住者に受け、佐賀県玄海町は1億7千万円もの寄付金を集めた。

全文は産経ニュース サイトの本文を参照して頂くとして、このニュースで私が気になったのは、以下の点です。

・玄海町
「12月までの寄付1億7568万円のうち、返礼品の仕入れと送料を差し引いた1億円前後が町の収入となる計算になる。玄海町の町税収入(25年度当初予算)は約26億円なので4%にもなる。」

・綾町
「24年度の寄付額1808万円(1477件)に対し、25年度は1月下旬時点で1億8735万円(11562件)と10倍になった。綾町の町税収入(25年度当初予算)5億4千万円の34%にもあたる。」

綾町の町税収入は、5.4億円とのことですが、玄海町が26億円であるのに比べると、ずいぶん差がありますね。綾町が少ないというよりは、玄海町には原発があるから、玄海町の収入が大きいということでしょう。

それはそれとして、玄海町も綾町も、お得な特産品を贈っている自治体です。寄付を受けている金額はほぼ同等なので、玄海町と同様に返礼品と送料を差し引いた金額が約1億円と仮定して、これが綾町の収入に入ると、5.4億である町税収入の約20%に相当します。

「これは、大きいなあ」と思ったのですが、こちらに載っていた綾町の平成22年度の財政状況によると、地方交付税の約21億円等を合わせた、合計 44.9億円が歳入合計ですから、ふるさと納税による綾町での増収効果は、1億÷44.9億で+2%くらいというところでしょうか。あまり、大きな数字には感じられなくなってしまいました(笑)

それでも、資料によると、綾町の市町村たばこ税は3300万円とのことなので、3倍くらいふるさと納税による収入の方が多いです。
「たばこは○○市で買いましょう」というような、たばこ税を自分の自治体に落としてもらうことを期待する様なポスターを役所で見たことがありますが、そういうものに期待するよりは、ふるさと納税に力を入れる方が効果的なようですね。

ともあれ、うまく活用すれば、億単位での税収増加ができることがわかった「ふるさと納税」の効果を見て、税収に悩む多くの自治体は、積極的に参加してくるような予感がします。

半分くらいは「そうなると良いなあ」という、私の期待ですが(笑)

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