期間限定:最上町が15000円の寄付で玄米30kg

ふるさとチョイスの2ヶ月限定企画で「最上町が15000円の寄付で「はえぬき」の玄米30kg」を贈ってくれるそうです。

10000円の寄付でお米20kgを贈る阿南町や吉備中央町、湯川村に匹敵するトップクラスのお得度ですね。
もっとも精米した場合は、少し量が減って27kgくらいになるそうですが。

限定1000セットとのことですので、「玄米が欲しい!」という人は急ぎましょう。

ちょっと使い勝手が悪いな、と思うのは30kgまとめての送付しか受け付けていないところです。
阿南町などの様に「10kgごとに数回送る」というようなことはできないようですので、注意しましょう。

ふるさと納税枠 2倍検討 & 租税回避

世間は夏休みに入ってきているようですが、私は仕事が忙しくて、休みが取れるのかどうか怪しい状況です。

そんなわけで、あまりふるさと納税のチェックもできていないのですが、気になるニュースが2点出ていますね。

ふるさと納税 拡充 来年度から税軽減上限2倍に

安倍政権は、故郷や応援したい自治体に寄付した場合に居住地で税金が軽減される「ふるさと納税制度」を二〇一五年度から拡充する方針を固めた。税金が軽減される寄付の上限を二倍に引き上げるほか関連手続きを簡素化する。政府関係者が七日、明らかにした。

年収や世帯構成に応じて控除額は異なるが、現行では住民税の約一割が上限となっている。これを約二割とする方向だ。

また手続きに関し、制度の利用者が控除を受ける場合、現状では寄付の翌年に確定申告する際に、寄付した自治体の領収書を添付する必要がある。この点を見直し、寄付を受けた自治体が領収書を、国を含めた関係先に送付するような仕組みとするなど簡素化を検討する。

税収減の恐れがある都市部では批判的な意見も少なくないが、総務省は「住んでいる自治体の減収分は、国が交付する地方交付税で配慮される」としており、影響は軽微にとどまる見通しだ。

以前に、菅官房長官が「上限枠緩和の方向を検討」とコメントしていましたが、本当に実施する方向で検討するんですね。
確定申告による還付の仕組みも簡素化する方向で検討するようですし、これはなかなか面白くなってきました。

ただ、最後の総務省のコメントが気になったのですが、これは「ふるさと納税の寄付金を多く集めた自治体は地方交付税を減らして、その分、減収した自治体の地方交付税を増やす」という意味なのでしょうか?

それじゃあ、寄付金を多く集めた自治体の努力が台無しになるような気がしますが・・・。

それと、もう一つ気になったニュースがこちら。

舛添都知事の訪韓に「税金払わん、ふるさと納税する」の抗議
都庁の担当者はあの日以来メールと電話の対応に忙殺されている。舛添要一・東京都知事が訪韓した際の朴槿恵・大統領への媚びっぷりに、モーレツな抗議が殺到しているのだ。

「7月29日現在、電話で1078件、メールで1万件以上の抗議が来ています。そのほとんどが知事の訪韓に対する非難の声です」(都政策企画局総務課)

「抗議の電話の中には『もう東京都に税金を払わない! ふるさと納税する』という声も少なくないらしく、舛添氏の側近たちも頭を抱えているようです」

他の自治体にふるさと納税をすると、その額とほぼ同じ金額が所得税と住民税から控除される。その分都に払う税金を減らせるというわけだ。

都知事の言動の是非はともかくとして、「今、住んでいる自治体(都)に税金を納めたくないから、ふるさと納税する」という発想は、思いつきませんでしたねえ(笑)

特産品を目当てにふるさと納税をする人は「節税」を目的として行っているのでしょうが、これはいわば「租税回避」を目的としていますね。

もはや「寄付」という当初の目的から、どんどんズレていっている気がしますが、この先、どんな風になっていくのか、一ふるさと納税ブロガーとしては注目しています。

ふるさと納税 VS 株主優待

2014年9月号 ダイヤモンドZAiにて、「桐谷・株主優待VS金森・ふるさと納税」バトルが掲載されています。

ガチャガチャができるなど、もはや株主優待の枠を超えてしまった桐谷さんと、「ふるさと納税だけで食費を賄う」という金森さんとの対談です。

二人が株主優待とふるさと納税について、その素晴らしさを和やかに語り合う・・・・という感じではなく、金森さんが相変わらずの強引さで、ふるさと納税を推す様な内容になっています(笑)

金森さんが書かれたふるさと納税の本について、Amazonのレビューで「金持ち自慢だ」とか「普通の人に同じことはできない」という様なコメントがちらほら載っていますが、金森さんの本を何冊か読んだふるとくとしては、「金持ち自慢だ」という批判については、今回の本は金森さんとしてはむしろ批判を受けにくいように、抑え気味に書いているなあ、と思ったんですけどね。
「抑え気味」であって、完全に抑えられていないところが、金森さんらしいと言えばらしいですが(笑)

それはそれとして、株主優待とふるさと納税の違いで最も大きな点は、その源泉にあると、ふるとくは思っています。

一言でいうと、ストック(資産)とフロー(収入)の違いです。

ふるさと納税がお得なのは、「特産品を頂けた上で、納税した税金が返ってくる」からであって、そもそも納税する税金が少ない人は、「返ってくる税金の上限」が少ないので、あまりお得にはなりません。

桐谷さんの様な「資産はあるけど、収入は少ない」人には、向いていない制度です。
(最近はTVに雑誌に引っ張りだこの上、ガチャガチャまでできる程の人気者ですから、収入も高い気はしますが)

ふるさと納税がお得になる源泉は、毎年の収入により徴収される税金のため、収入(フロー)が高い人がお得ということですね。

一方、株主優待は「株」という金融資産を持つことにより頂けるものなので、資産(ストック)をベースとしています。

仮に「収入は多いけど、金融資産は少ない」様な浪費家タイプの人の場合、その高所得を活かして、ふるさと納税は還付上限が高くできて特産品をいっぱい頂けても、株を買うお金は無いので株主優待はあまり頂けないことになります。

この様に利益の源泉なる部分が、ふるさと納税と株主優待では異なるので、どっちが良いと言えるわけではないのですが、仮に100万円相当の特産品または優待品を頂くのに必要な収入と資産をざっくりと比較してみましょう。

ふるさと納税の場合、高額納税者ですと還付される税金の上限は年収の2%くらい(普通の人は1%くらい)となります。
頂ける特産品を金額に換算すると、自治体によって異なりますが「10000円の寄付当たり3000~5000円」くらいと思われます。

仮に多めに見積もって、「10000円の寄付当たり5000円の特産品」をいただけるとしても、「100万円相当の特産品」を頂くには「200万円の寄付」をする必要がありますので、これが還付上限になるとして、200万円÷0.02=1億円の年収が必要となります。
(金森さんは収入どころか、納税額が1億円以上のようです)

これに対して株主優待ですが、利回りは会社とかその時の株価によってだいぶ異なりますが、株主優待の平均利回りが2%と仮定すると、100万円相当の株主優待を頂くためには5000万円の資産が必要となります。

ただ、普通の人は「手持ち資金で全額、優待狙いの株を買う」という行為に走るのは珍しいでしょうから、2倍の余裕を見て「1億円の金融資産を持つ人が5000万円をかけて優待株を買った」と仮定して比較してみましょう。
(正直、結構余裕を見た金額です。桐谷さんの資産が1億数千万円で600~700万円相当の優待をもらっているとのことですので)

・ふるさと納税 → 1億円の年収(フロー) と
・株主優待   → 1億円の資産(ストック) の

「どっちがハードルが高いか」というと庶民にはまあどっちも高いわけですが(笑)、相対的に見ると、これは「1億円の年収」の方が、はるかにハードルは高いですね。

金融資産を100万ドル(≒1億円)を持つ人が一般に富裕層とされていますが、日本は世界で第2位に富裕層の多い国で、「ワールド・ウェルス・レポート 2012」によると、180万人くらいがそうだと言われています。

一方、年収の場合、「年収2500万円以上でも男女合わせて8.2万人」という数字ですので、「年収1億円」ともなると、いったいどのくらい希少な人数なのか、検討がつきません。
多めに見て、仮に1.8万人いたとしても、資産1億円の人の1/100です。

「金持ち自慢」かどうかは別にしても、金森さんの様に「ふるさと納税で食費0円」とするには、相当高いハードルを越える必要がありますので、「普通の人に同じことはできない」というAmazonのレビューは当たっていますね。

まあ、桐谷さんの様に、優待を使い切るために競輪選手なみのスピードで都内をママチャリで激走するというのも、普通の人にはできませんが(笑)