「ふるさと納税」控除拡大=地方創生本部、中旬に準備室-菅官房長官
菅義偉官房長官は5日、国家戦略特区の農業特区に指定された兵庫県養父市を視察に訪れ、広瀬栄市長らと地域振興をめぐり意見を交わした。
この後、地方活性化対策として「ふるさと納税」を促すための住民税控除の上限引き上げや手続きの簡素化に取り組む考えを記者団に明らかにした。
ふるさと納税は、出身地などの自治体に2000円を超える寄付をすると、金額に応じて居住地に納める住民税などの1割程度を上限に控除が受けられる仕組み。この上限について菅長官は「例えば2倍にすることを検討している」と述べた。
これは意外なニュースだと思いましたね。
最近のふるさと納税の過熱ぶりを感じていた、ふるとくとしては、上限枠の引き下げとか、1年間で寄付金控除が受けられる回数や金額を制限するとかの、「過熱防止のために、上限を引下げる方向」に規制を見直すのではないかと予想していたのですが、まさか緩和する方向で考えているとは意外でした。
総務省は、「特産品合戦の過熱は好ましくない」ってコメントしていたようですし・・・。
ふるとくとしては、実現すると嬉しい限りですが、どうなりますかね。
このふるさと納税の制度で、損をしているのは、寄付によって住民税が地方に流出している東京都等、いわゆる「都会」とされる人口の多い自治体でしょう。
そこら辺からの反対の声があまり大きくないようなら、このまま緩和の方向に進むでしょうね。
こういう人口の多い自治体の反対意見としては、「そこに住んでいる人間は、その地域の公的なサービスを受けているのだから、住んでいる場所に税金を払うという受益者負担の原則が適用されて当然だ」というものでしょう。
それはそれで、ごもっともな意見です。しかし、住民税の税率は、人口によらず一律でほぼ10%になっている現状の税制も一考の余地があるように思います。
人口が多いと、「効率化して住民1人辺りの負担を下げる」→「住民税の税率を下げる」こともできそうな気がしますが、そうはいかないものですかね。
この住民税が下がる分を、住民の自由意志で、ふるさと納税により好きな地方に分配することができるようになれば、「良い話だなあ」と思いますが。
まあ、なんにせよ、今後のニュースに注目したいと思います。